契約書チェック 総論

Q この契約書をチェックしていただきたいのですが。

 

A まず,確認すべきことがあります。

 

①立場の強さ

 こちらが弱い立場(契約をお願いする立場)であれば,条項の修正を申入れても断られるだけなので,意味がありません。逆に,強いか対等な立場であれば,弁護士に相談して変更を要請することは有意義になるでしょう。

 

②契約の種類

 少額のスポット的,単発的契約であれば,不利な契約でもリスクは小さいと言えます。逆に,継続的な契約の場合は,長期間,それに拘束されることになりますから,慎重に条項を確認しましょう。

 また,非定型の契約条項ですと,有効無効の判例の蓄積がないため,後日紛争になるリスクが排除できません。できるだけ,定型の契約書をベースにしましょう。

 

③優先事項

 契約書を完璧にしようとすると,細かい字で何十頁にもわたるものになってしまいます。全てのリスクに備えるのは現実的ではありません。過去にどのようなトラブルがあったか,あるいは今後ありそうなのか,ポイントを意識しましょう。

 

【ポイント】

高額,継続的,非定型の契約の場合,弁護士に相談しましょう。

  

【弁護士費用についてのコメント】

単に契約書チェックだけであれば,30分5000円の相談料限りか,複雑なものなら調査料3万円前後の弁護士費用が多数と思われます。顧問契約を結んでいる顧問先の契約書チェックは,無料にする弁護士が多いでしょう。