休職期間満了による退職

Q 病気で会社を長く休んでいるのですが,会社から退職をほのめかされています。応じなければならないのでしょうか?

  

A 場合分けが必要です。

 

 ①病気が業務に起因する

  この場合,休職期間中及びその後の30日間は解雇,或いは自動退職扱いはできません。安心して休みましょう。労災から保険給付も受領できます。

 

 ②病気が業務に起因しない

  就業規則に休職期間の定めと,その期間内に治癒しなければ自動退職なり解雇なりの規程があると思います。期間中に治らなければ,(休職期間が2週間など異常に短い場合等を除き)就業規則通り退職なり解雇となってしまいます。よって,

 

【労働者側】

「復職可」または「病気の原因は業務と考えられる」という診断書をお医者さんから取得するよう努力します。お医者さんに,業務の内容(事務作業なのか車を使うのか肉体労働なのか)をきちんと話したうえで,元気な姿をみせましょう。

 

【使用者側】

病気の原因と復職可能性について,きちんと労働者の主治医と面談し話の内容をメモして,対応を決するべきです。判例により,「配置可能な他の業務があれば,使用者側はそれも検討しなければならない」となっていますから,負担の軽い作業に従事させることも検討しなければなりません。

 話し合いの末,「自主的な退職」ということで紛争化しないまま合意できればベストです。「お試し出勤」してもらうという手もあります。なお,「休職制度があるのに適用しないで解雇すると違法」という裁判例があります。いきなり解雇しないよう,注意しましょう。休職期間中の給与の支払は不要です(就業規則に定めがあればそれに従う)。

 一応,就業規則は,「休職を命ずることがある」として,使用者の裁量があることを明白にしておきましょう。

 

 いわきでも,休みがちな労働者の方や,それに悩まされる使用者側の方が増えています。もはや時代の流れと言っていいでしょう。しかし,いずれの立場からも医学的観点からの判断が核です。弁護士と医者に相談のうえ,医者の意見が出るまでは,双方,慎重に行きましょう。

 

【ポイント】

①業務に起因する病気かどうか,復職可能かどうか,診断書をとろう

②就業規則の「休職」規程を確認しよう

 

【証拠資料】

診断書,就業規則,労働契約書,他業務の作業量が分かる資料

カルテ,当該傷病の医学文献

 

【保険】

①労災保険

 疾患が業務上のものであれば,労災保険が適用となり,休業補償などの保険金が下り医療費も無料となる可能性があります。会社の協力なくして申し込みできるので,労基署に申請書を提出してみましょう。

②会社の健康保険

 業務外の傷病で3日以上連続(公休日や有給含む)で会社を休み,療養について医師の証明があり,給与を満額受領していない場合は,傷病手当金なるお金が会社の健康保険から出る可能性があります。もし会社の経理や総務と話ができる状態にあるなら,相談してみましょう。

 

 

弁護士費用についてのコメント

 裁判は,「就労可能だから通常通り給与を払え」という賃金請求,及び「解雇されてないことを確認する」という地位確認の形をとります。

つまり,請求金額は月給額に左右され,弁護士費用もそれによりますが,概ね,着手金20-40万,報酬金は回収した金額の17%あたりが多いでしょうか。月給額が高くなれば着手金はもう少し上がることもあるでしょう。

 

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