あっしのニャーナヨガのホームページを作ろう。
コピペ,コピペ,と・・・・
はい,できたにゃ!
・・・そんなにコピペして,大丈夫かね。
著作権にゃろ?
ちゃんと「フリー素材」ってとこからダウンロードした写真だよ。
そいつは結構。
商用利用が可能か,規約は読んだ?
・・・・細かい文字は読まない主義なもんで。
フリーなら,なんでもOK・・・・では,ないの?
フリーでも,商用利用は不可とか,利用を報告しなければいけないとか,条件がある場合があるよ。
フリー素材といいつつ,そのサイト自体が違法サイトで,他人の著作物を並べたサイトかもしれない。
面倒だけど,きちんと規約を確認することだね。
ま,自分で撮るのが一番安全だけど。
あと,キミのHPの文章。
これ,有名なK先生の本からのパクリじゃ?
・・・ばれた?
あ,でも,「引用」っていうのはOKなんじゃ?
「 」でくくるなど,どこが引用でどこが地の文か分かるようにしなきゃ,アウト。
引用元となる本の題名,該当ページ,著者名,出版社も明記しよう。マナーでもある。
勝手に細部をいじるのもダメ。著者には,著作者人格権といって,改変されない権利がある。
うーん,めんどいにゃあ。
他人の成果物を利用するなら,きちんと敬意を払いなさい。ヨガ教師でしょ,アンタ。
へーい。
よし,こうなったら,合法的に引用しまくるぞ!!
頑張る方向性が違う気が・・・・・
【著作権法】
1 基礎知識
他人の著作物(写真,文章など)を勝手に複製してはいけません(外国人の著作物も条約により日本の著作権法の保護を受けることがほとんどです)。
例外として,公表されている著作物は,要件を満たす場合は引用として,一部の複製ができます。引用の要件は,
①引用部分とそれ以外を区別できること
②被引用部分が従で,それ以外が主,という関係にあること
③出所を明示すること
これに加えて,必要最小限の引用であることや,批評や研究など引用の目的上正当な範囲内であること,採録や利用態様を総合考慮すべき,必然性が必要,などとを言う論者もいます。実は,引用の要件は,裁判例上,きっちり固まってはいないのです。
2 違反の効果
民事上,著作権者より,使用の差し止め,利用料の請求がありえます。また,刑事上,十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金の刑をくらう可能性があります。
3 実際上の対処
まず,他人の写真や文章を使うときは,使う必要があるか,引用の要件を満たすか,そもそも権利者が誰か,細心の注意を払いましょう。特に,チラシや書籍の材料として使用し,のちに使っている写真が著作権法違反とわかった場合,チラシや書籍の廃棄という重大な損害が生じてしまい,シャレになりません。
あとは,普通の市販のCDをBGMとしてヨガ教室でかけるのも著作権法違反です(楽曲の上演権演奏権の侵害)。JASRACに使用料を払うか,著作権フリーの音楽を使いましょう。
【肖像権とパブリシティ権の問題】
1 基礎知識
ひとは,みだりに容貌を撮影され,またその写真やイラストをみだりに公表されない権利を有します(肖像権)。特に有名人著名人の場合,肖像に加え,サイン,声,芸名の顧客吸引力を利用する権利(パブリシティ権)があります。
これらは,著作権とは「別もの」です。たとえば,あなたが著名インストラクターKさんの写真を自分で撮り,これを焼き付けたTシャツを販売するとします。写真を撮影したのはあなたですから,写真の著作権者はあなたです。「それとは別に」Tシャツの販売には,Kさんの承諾がいります。Tシャツが売れるのはKさんの知名度を利用したものであり,パブリシティ権や肖像権の侵害になるからです。
2 実際上の対処
人物の写っている写真は,著作権(撮影したひとの権利)以外にも,肖像権あるいはパブリシティ権(撮影されたモデルの権利)があります。
余計なクレームにつながらないよう,商用利用可のサイトにて,肖像権者の承諾も得ている写真つまり「モデルリリース」「肖像権使用許諾」がある写真を使うか,動物の写真(動物にはパブリシティ権がありません)で済ますように気を付けましょう。
1 文章や画像は全て著作物か?
いいえ。創作性が乏しく著作物にあたらない場合も,実は結構あります。たとえば「1192年に鎌倉幕府が成立した」みたいな誰が表記しても同じようなものになる文章,ごく短い文章,防犯カメラの映像,典型的な契約書の文言,典型的な円グラフ,料理レシピなどは,著作物になりにくいです。
ただし,判断が微妙な場合が多いし,クレームのもとになるので,著作物であることを前提にルールを守った方が無難です。
2 自分の著作権を守るために
写真については,(PCに詳しければ)「右クリック禁止」にする, 自分の名前の透かしをいれる,「無断転載を禁じます」といった警告を入れる,といった手法があります。さらにやるなら,定期的に画像検索を行い,盗用を見つけるまでやります。