大変にゃ!
あっしのヨガクラスの感想として。
「猫のポーズばっかりでつまらなかった」って
某掲示板に書かれたにゃ!名誉毀損だ!営業妨害だ!
先生,訴えてください!!
・・・えーっと。
キミのクラスでは猫のポーズばかりやるのかな?
・・・・一般的なクラスよりは,重点的に猫のポーズをやっております。なにせ,ネコですから。
じゃあ,「猫のポーズばかり」というのは,あながち間違いでもないんだ。
ばってん,「つまらない」とか書かれたら,クラスの経営にマイナスですにゃ。
普通の生徒さんには,「面白い」「背骨が柔らかくなった」と好評です。それなのに,許せない。
マイナスの感想を全部,名誉棄損扱いにしたら。
口コミサイトは全滅だね。
書評も映画の感想も書けなくなるわけだ。
そんな世の中が健全だと思うかい?
ということで,意見や感想の類は,具体的な根拠の摘示があるとか,相当強い表現でなければ名誉棄損にならないことが多いよ。
マジですか・・・・・
では,あっしはどうすれば。
気になるなら。
ダメもとで,サイト管理者に削除要請してみれば?
ま,キミが良いクラス運営をしていれば,自然と良い口コミも広がるはずだ。あとは,消費者がどう選ぶかだね。
猫のポーズがないクラスもやってみたら?
・・・・そうだね。
苦情は,ビジネス改善の大事な種です。
・・・・謙虚になったねえ。
1 基礎知識
ひとの社会的評価を低下させる表現行為(口頭,雑誌記事,ネット記事など)は,その記載の削除請求や慰謝料請求が認められます。また,場合により刑事罰が下ることもあります(名誉毀損は,警察沙汰でもあります)。
ただし,表現の自由との兼ね合いから,特に意見や論評の表明については,簡単には名誉毀損とならないとするのが裁判例の大勢です。
2 具体例
☆おいしい,まずい,つまらない,最低,ださい,倒産するかも,など,抽象的評価のみの意見は,(具体的根拠の記載がないから)社会的評価を低下させないとして,名誉毀損にならない可能性がとても高い。
☆具体的なエピソードを交えた評価でも,商品やサービスについての評価の場合,受忍すべき範囲内として,名誉毀損にならない可能性がある(例:やる気をなくすようなことばかり言うインストラクターだ)。
☆表現が強い場合は,名誉毀損になる可能性が出てくる(例:このクラスの広告は明らかに誇大広告だ,ケガさせると分かってクラスやるなんて犯罪だね)。
※「例」は裁判例をもとに記載しています。「その表現だと絶対に名誉毀損になる,ならない」と教示するものではありません。お気をつけください。
3 実際上の対処
(1)投稿した人に対する削除請求
匿名掲示板への書き込みなど投稿した人が不明の場合,犯人を特定するのにプロバイダを相手に裁判を複数起こさねばならず,場合によっては翻訳文をつけて外国法人を訴えることになります(FC2ブログなどの場合)。難易度高いので,ここでは解説しません。
(2)サイトの管理者やサーバー管理者に対する削除請求
削除要請のページや連絡フォームから削除をお願いします。削除要請自体が公開されるケースもあるので気を付けましょう。
連絡先や管理者が不明である場合は,下記サイトにURLを打ち込んでサイト管理者やサーバー管理者を調べて,削除要請を行います。
削除要請に応じてくれない場合は,サイトの管理者やサーバー管理者に対して削除を求める裁判を起こす必要があります。もちろん,名誉毀損やプライバシー侵害などの状態が生じていなければなりません。