· 

ヨガで代謝を「さげよう」

 

ヨガを科学する―その効用と危険に迫る科学的アプローチ

 

ウィリアム・J. ブロード (著)

 

を買いました。

 

ジャーナリストさんが,ヨガに関する科学的知見を集めたもの。科学的知見以外の記述が長く,その意味では読みにくい。が,

 

ヨガで男性ホルモンが増える,とか。

肩立ちのポーズで神経系に深刻な損傷がでた,とか。

研究の際に,統計を正しくとるために,ポーズや流派を指定して研究結果を採取しているとか。

色々書いてあって,面白かったです。

 

特に興味深いのが,ヨガで代謝が下がる,としていること。

現在のヨガでは,呼吸が乱れて整える時間があったり,「代謝をアップさせてダイエット!!」みたいなヨガがデフォルトになっていますが。

 

血圧が下がり,心拍数がおち,必要なエネルギーが下がる・・・・代謝が下がることがヨガの効能である,と複数回記述がありました(カパラパティなど激しく呼吸するものを除く)。

 

これは絶対にそのとおりで。

実際,ヨーガスートラによれば,アーサナをとったあとは,プラーナヤーマに入るわけです。プラーナヤーマとは,吸う息と吐く息を断ち切ること。つまり,息を止めること(クンバカ)であり,自然に息が止まるケーヴァラクンバカが最上とされます。

代謝がアップして,ゼーハーゼーハー言ってたら,息が止まるわけない。逆に,沈静化し,瞑想していると,確かに,クッと息が勝手に停止するときがあります。

 

 

代謝が下がる,というと,なんか悪いイメージがありますが,「余計な」代謝がはぶかれる,という意味と理解しています。つまり,必要のない筋肉の緊張,必要のない後悔や未来への不安といった生産性のない精神活動,そういったものがそぎ落とされ,効率よく活動できるわけです。

 

現代の科学でも,有酸素運動は,活性酸素を発生させるから好ましくないとされます。気功や太極拳でも,ゼーハーゼーハーするのは皆無です。道教の経典では,仙人は一日に1回しか呼吸をしないという。

 

現代の「ヨガ」では,代謝アップを云々しますが,少なくともヨーガスートラとは逆の方向を行っていると言わざるをえない。汗かくのは気持ちいいけどね。

 

 

あと,この本読んで,肩立ちや頭立ちなど,脊椎を損傷させる可能性のあるポーズは本当に怖いな,と思いました。腰が痛い,手首を痛めた,の比ではない。生涯にわたって,身体の半身など広い部分に障害が及ぶ可能性がある。

そのうち,日本でも,深刻な事故が起こって,問題視されるようになるんだろうな。

 

 

 

 

弁護士 戸川 瑛

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電話

0246-68-7204

 

平日10時~17時受付

 

※「相談予約」のタブからメールによる相談予約も承っています。