訴訟費用は相手に請求できる?

裁判をした場合,みんなが一番気になるのが,

「お金はいくらかかるんだろう」

(*^ー゚)


ということで,次に,


「それは相手に負担させられないのか」
(`Д´)


ということだよね。

一般の方が「訴訟費用」というと,弁護士費用のことを指すのだと思う。
でも,民事裁判には弁護士の報酬以外にも細々とお金がかかるんだ。
正確にはその細かいお金を訴訟費用というよ。
例えば,請求する方であれば,印紙を裁判所に納めなければ提訴できない。
「200万円よこせ」という訴訟だと,2万円の印紙,あとは裁判所に6000円くらいの郵便切手を納める(切手の金額は裁判所によって異なる)。500万円の請求だと,3万円+切手という感じ。


そうすると,民事裁判のお金に限って言えば,請求額によるけど例えば

①まずは弁護士に着手金(案件によるけど30万とか)を払い(弁護士費用)
②裁判所に印紙切手代3万円とかを払うわけ。(訴訟費用)



ここまではいいかい?
で,本題に入ろう。
(◎´∀`)ノ


①弁護士費用を相手に請求できるか?
 →請求側であれば事件類型によっては一部できるし,事件類型によってはできない。

 不法行為という類型の訴訟だと,請求額を弁護士費用として1割加算できる。例えば,慰謝料300万円の請求なら330万円請求できるわけ。不法行為というのは,横領とか暴行,交通事故,浮気の慰謝料請求あたりがポピュラーなところ。
 逆に,
・「貸した金を返さないので弁護士に頼んで提訴した」
・「家賃を払わないので弁護士に頼んで滞納賃料を請求した」
など,単純に「約束を守らない」場合は,弁護士費用分の1割加算は認められないことがほとんど。
 さらなる例外として,瑕疵担保責任の追及(欠陥住宅を建てられたとか,買ったものが不良品だったとか)の場合は,「約束を守らない=完全なサービスを提供していない」場合だけど,弁護士費用分1割加算が認められることがあるよ。

 加算は概ね1割。実際に君が弁護士に払った金額とは全く関係がない。3000万円の不法行為請求なら300万円割増請求できるし,10万円の請求ならたった1万円だ。これは君が実際に弁護士に30万払っていようが50万払っていようが関係なく,裁判所が決めることになっている。
 


②訴訟費用(≒裁判所に納めた印紙切手代など)を相手に請求できるか?
 →敗訴や和解すれば不可。勝訴すればできるが,やらないことも多い。

 弁護士費用以外のこまごまとしたお金,つまり裁判所に納めた数万円の印紙切手代,あとは平日に裁判所に出頭したときの日当なんかは,相手に請求できるだろうか。裁判所が認めれば,つまり勝訴すれば一応できることになってるよ。
 例えば,弁護士または当事者が裁判所に出頭すれば,1回3950円日当を請求できることに法律でなってる。6回裁判が開かれれば23700円だ。

 でも,6回裁判が開かれれば,相手も6回出頭してるので,相手の日当も23700円だね。だから,完全勝訴(=訴訟費用は全部相手が負担)という場合でなければ,訴訟費用といっても相手方の訴訟費用と相殺されてしまって,ろくな金額にならない。あとは,和解の場合は「日当払え」なんて言ってたら和解にならないから,まず間違いなく訴訟費用は相手に請求できない。
 ということで,

A 完全なワンサイドゲームで完全勝訴 かつ
B 請求金額が高くて印紙代が高額な場合

以外は「訴訟費用を相手に請求しよう」ということにはならないんだ。
そして,完全勝訴できるような案件はそもそも訴訟になる前に相手が折れるから,Aという事案も実際はみることは少ない。
 だから,訴訟費用でぐぐってもあんまり具体的なことは出てこないし,「民事実務講義案」「民事訴訟費用等に関する執務資料」といった専門本にあたらないと詳しくは書いてないよ。

ということで,

★まとめ★
①弁護士費用の請求は,請求側なら事件類型により請求額の1割加算という形で可能
②訴訟費用の請求は,完全勝訴すれば一応はできるけど事実上あまりない

ということになるね。
みんな,分かったかな?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いわき:みぎは法律事務所 弁護士 戸川 瑛

 

法律相談の予約をしたいので,弁護士戸川瑛のホームページへ行く

電話

0246-68-7204

 

平日10時~17時受付

 

※「相談予約」のタブからメールによる相談予約も承っています。