住宅ローンの長期滞納

Q 住宅金融公庫から借りた住宅ローンが滞ってしまい,自宅が競売にかかりました。その後,8年経つのですが,未だにナントカ債権回収から,残金の請求がきます。支払わなければならないのでしょうか?

A 時効が完成し,支払わなくて良い可能性があります。

住宅ローンは,原則,銀行から借りていれば5年,信用金庫等から借りていれば10年で時効にかかります。残ローンを請求する裁判で判決をくらっていれば,判決確定から10年となります。

 

 なお,ローンを返済していたのなら,最後の支払から5年や10年をカウントします。また,競売が行なわれた場合は,残債権の時効は競落代金受領の翌日から再カウントします(大審院大正10.6.4)。

 

 本件では,住宅金融公庫から借りたローンで,競売が途中でありますから,競落代金受領から10年後に時効が完成します。ですから,今回のケースはあと2年間で時効となります。競売関係の書類を確認して,時効の日を確認しましょう。時効まで待つのも手ですが,督促が煩わしいなら,破産申立を行なって残債務について免責を得れば,返済する必要はなくなります。

 いずれにせよ,既に手放した住宅のためのローンを返済するのは得策ではない可能性が高いです。

 上記ケースと異なり,住宅ローンを「銀行から」借りていた場合は(判決や途中の支払など特段の事情がない限り)時効が完成していますので,「時効を援用する」という通知を相手に打てば督促は止むはずです。

 時効が絡むケースは,0か100という極端な結果になりますので,自分で即断せず,是非対面でご相談ください。

 

 

チェックポイント

①もともとの時効期間

 ア 借り手が会社等の商人で営業のために借入・・・5年

 イ 借り手が個人の場合は10年。信用金庫や農協,信用保証協会,個人の貸金業者が貸主でも10年。

 ウ 借り手が個人でも貸主が会社の場合は5年(★ほとんどこのケース)。ただし,判決や支払督促がある場合は,その確定の翌日から10年。

 

②中断の有無

 支払や債務承認,判決(★),仮差押,差押や競売,破産や民事再生手続への参加がある場合,その翌日から再カウント。仮差押は,効果が残っている限りずっと中断し続ける。

 

③特別の場合の例外

 ア 夫婦間では離婚から6月経たないと時効完成しない。

 イ 後見人がいるべきなのにいない状態の場合,法定代理人が就任するまでの間は時効完成しない。

 

 

弁護士費用についてのコメント

破産申立をご依頼される場合は,20-30万円あたりが相場です。時効を援用する内容証明郵便を作成するだけなら,1-3万円程度が相場と思われます。いずれにせよ,500万1000万円のローンを返すよりはご負担は明らかに低いものとなります。

 

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